Viva Mr. Kobayashi! ビバ、小林さん!
ある日本の大企業の地方店で営業マンをしている小林さん(日本中に何人当てはまる人がいるかしら)に感動して、ここに書かずにはいられなくなった話。 これは日本の女性の権利やセクハラ、企業人としてのモラルの変化などなどに関わる重要な一例。
小林さんの働くある営業所なのか支店なのかどのオフィスなのか私もよく知らないのだけど、そこに新しい上司が来る事になり歓迎会の飲み会という事で、いわゆる『スナック』と呼ばれるお酒を飲むところに、そのとある企業の社員が集まったそう。
そこでオヤジで社会変化の波にかなりついていけていないらしい、小林さんの上司にもあたるA氏が、お酒を運んできた女性のスカートをめくったらしい。 そんな事、そういうお店じゃあるまいし。 職場の人たち -新しい上司に部下もいる- と一緒にいて、いかに仕事ができるか見せたりするのならわかるけど、モラルの低さをデモンストレーションしてどうするの、オヤジ!?
その瞬間、営業の小林さんがキレ、そのセクハラ・オヤジに「いい加減にしろ!」と言う台詞と共にお水だかお酒だかをぶっかけて立ち去ったそう。 よくやった小林さん! 彼には会ったことも無いけれど、この話に感動してしまった私! きっとすばらしい人に違いない。
このケース、実は日本の現在の雇用機会均等法では、このセクハラ・オヤジが、小林さんをはじめその場にいた男性社員に対し「性的な行為を見せ不快にさせた」言う事でセクハラという事にはならないのです。 現在の均等法でのセクハラは、常に男性から女性へのセクハラ行為に限定されているのです。
もちろん、この人権侵害をされた女性やその雇用主(スナックの経営者)がそのセクハラ・オヤジや彼を雇用する企業を訴え、法的処分に至ることは十分に可能。 小林さんやその周りにいた男性社員がこのオヤジをセクハラで訴えるには、2006年に国会に提出予定である均等法の改正案(男性もセクハラの被害者になりうるということが条文に加えられる予定)が施行されなければなりません。
きっとバブルの頃には「馬鹿なオヤジだなあ」で終わっていたような行為でも、20年を経てやっと、違法行為・人権侵害行為になったのです。 そして、企業の視点から見ると、このようなセクハラ・オヤジを雇用していると、企業が訴えられたりして裁判に多額の社利益を使わなければいけなくなるだけではありません。 男女平等やセクハラ教育を学校や企業で受けている若い世代の男性社員にも馬鹿にされるでしょう。 このような理由でリーダーシップの取れない上司のセクハラ・オヤジは、企業に大きな利益をもたらしてくれるであろう女性社員の転職の理由にもなりかねません。 つまり企業にとって雇っている理由が無いのです。
利益をもたらすどころか負債までも作ってしまうセクハラ・オヤジ。 このようなオヤジをどのようにして、学習させ社会に更正させていくのかというのは、メディアが最近騒いでいる「青少年犯罪の増加」や「外国人犯罪の増加」とは比べ物にならないくらい、実は数としても社会の課題としても大きく深刻な問題なのでは?